
機動戦士ガンダムシリーズ(オルタナティブシリーズ)とは?わかりやすく解説
作品概要
宇宙世紀とは異なる独自の世界観を持つガンダムシリーズの総称。ファンの間では「アナザーガンダム」とも呼ばれる。初代『機動戦士ガンダム』から続く宇宙世紀シリーズとは基本的に異なる世界観・設定・キャラクターで描かれており、それぞれの作品が独自の時代・世界を舞台にしている。宇宙世紀を知らなくても各作品単独で楽しめる点が特徴で、ガンダムシリーズへの新たな入り口としての役割も果たしている。
作品の特徴・世界観
アナザーガンダムシリーズは宇宙世紀シリーズと異なり、作品ごとに異なる世界観・設定・キャラクターを持つ。共通するのは「ガンダム」と呼ばれる機体が登場することと、人型巨大兵器「モビルスーツ」が戦争の主力兵器として描かれる点。
各作品ごとに異なる時代設定・世界観・テーマを持つため、宇宙世紀シリーズに馴染みがなくても楽しめる作品が多い。また宇宙世紀シリーズが重厚な戦争ドラマを描くのに対し、アナザーガンダムでは政治・宗教・環境問題・少年の成長など多様なテーマが扱われている。
主な派生作品・関連作品
機動武闘伝Gガンダム(1994年〜1995年)
フューチャーセンチュリー(F.C.)60年を舞台にした作品。国家間の覇権をモビルスーツによる格闘大会「ガンダムファイト」で決するという独特の世界観が特徴。主人公ドモン・カッシュがネオジャパン代表としてガンダムファイトに参加し、各国のガンダムファイターと戦いながら、兄キョウジとデビルガンダムを追う物語。従来のガンダムシリーズとは大きく異なるアプローチが話題を呼んだ。スーパーロボット的な演出と熱血漢のキャラクターがシリーズに新たな魅力をもたらした作品として知られている。
主な登場キャラクター:ドモン・カッシュ、レイン・ミカムラ、マスター・アジア、シュバルツ・ブルーダー
新機動戦記ガンダムW(1995年〜1996年)
アフターコロニー(A.C.)195年を舞台に、宇宙コロニーから送り込まれた5人のガンダムパイロットが地球圏の支配組織「OZ」と戦う物語。ヒイロ・ユイをはじめとするクールでスタイリッシュなキャラクターデザインと、政治的な陰謀が絡み合うストーリーが特徴。女性ファンを中心に爆発的な人気を獲得し、ガンダムシリーズの知名度を大きく広めた作品として知られている。
主な登場キャラクター:ヒイロ・ユイ、デュオ・マックスウェル、トロワ・バートン、カトル・ラバーバ・ウィナー、張五飛、リリーナ・ピースクラフト、ゼクス・マーキス
新機動戦記ガンダムW Endless Waltz(1997年・OVA・映画)
テレビシリーズの1年後を描いた続編作品。OVAとして発売後に劇場版も公開された。ウイングガンダムゼロのデザインが新たに変更され、その美しい翼のデザインはシリーズ屈指の人気機体として知られている。
機動新世紀ガンダムX(1996年〜1997年)
アフターウォー(A.W.)15年を舞台にした作品。かつてコロニー落としによって文明が崩壊した世界で、主人公ガロード・ランがニュータイプの少女ティファ・アディールとともに戦う物語。ニュータイプという概念を宇宙世紀とは異なる解釈で描いた点が特徴。放送終了後に根強い人気を持つ作品として知られている。
主な登場キャラクター:ガロード・ラン、ティファ・アディール、ジャミル・ニート
∀(ターンエー)ガンダム(1999年〜2000年)
「正暦(CC)2345年」を舞台に、月に住む「月の民」と地球人の争いを描いた作品。ターンAガンダムと呼ばれる機体に乗る主人公ロラン・セアックの物語。富野由悠季監督がすべてのガンダムシリーズの集大成として手がけた作品で、独特の世界観とデザインが特徴。ターンAガンダムのデザインは賛否を呼んだが、現在では高く評価されている。
主な登場キャラクター:ロラン・セアック、ディアナ・ソレル、ソシエ・ハイム、ギム・ギンガナム
機動戦士ガンダムSEED(2002年〜2003年)
コズミック・イラ(C.E.)71年を舞台に、遺伝子操作によって生まれた「コーディネイター」と自然のままに生まれた「ナチュラル」の対立を描いた物語。主人公キラ・ヤマトと幼なじみのアスラン・ザラが敵味方に分かれて戦うドラマや、魅力的なキャラクター、印象的なモビルスーツが人気を集めた。21世紀のガンダムシリーズを代表する作品のひとつで、新たな世代のファンを数多く獲得した。
主な登場キャラクター:キラ・ヤマト、アスラン・ザラ、ラクス・クライン、カガリ・ユラ・アスハ、ムウ・ラ・フラガ
機動戦士ガンダムSEED DESTINY(2004年〜2005年)
SEEDの続編作品。新たな主人公シン・アスカを中心に、SEEDの登場人物たちが再び戦争に巻き込まれていく物語。SEEDのキャラクターたちの再登場と複雑な人間関係が話題を呼んだ。
主な登場キャラクター:シン・アスカ、キラ・ヤマト、アスラン・ザラ、ルナマリア・ホーク、レイ・ザ・バレル
機動戦士ガンダム00(2007年〜2008年・第1期、2008年〜2009年・第2期)
西暦2307年を舞台に、武力による戦争根絶を掲げる民間武装組織「ソレスタルビーイング」の戦いを描いた作品。4人のガンダムマイスターがそれぞれのガンダムに搭乗し、世界の争いに介入していく。リアルな国際政治を意識した世界観と個性的なキャラクターが特徴で、海外でも高い人気を誇る。
主な登場キャラクター:刹那・F・セイエイ、ロックオン・ストラトス、アレルヤ・ハプティズム、ティエリア・アーデ、王留美、グラハム・エーカー
機動戦士ガンダムAGE(2011年〜2012年)
主人公の祖父・父・息子という3世代にわたる物語を描いた作品。フリット・アスノ・キオという3世代の主人公が登場し、それぞれの時代で謎の敵「ヴェイガン」と戦う構成が特徴。ゲームメーカーのレベルファイブが参加した作品としても知られている。
主な登場キャラクター:フリット・アスノ、アセム・アスノ、キオ・アスノ
ガンダム Gのレコンギスタ(2014年〜2015年)
リギルド・センチュリー(R.C.)1014年を舞台にした富野由悠季監督作品。宇宙世紀の遠い未来として描かれており、アナザーガンダムとも宇宙世紀の延長線ともとれる独特の位置づけを持つ。独特の世界観と用語の多さが特徴で、コアなファンに支持されている。
主な登場キャラクター:ベルリ・ゼナム、アイーダ・スルガン、ノレド・ナグ
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ(2015年〜2017年)
火星の少年兵組織「鉄華団」を主人公に据えた作品。主人公三日月・オーガスと仲間たちが過酷な戦場を生き抜く物語で、シリーズの中でも特に容赦ない展開と暗い結末が特徴。ニュータイプなどの超常的な概念を排除したリアルな世界観が評価された。
主な登場キャラクター:三日月・オーガス、オルガ・イツカ、昭弘・アルトランド、クーデリア・藍那・バーンスタイン
機動戦士ガンダム 水星の魔女(2022年〜2023年)
ガンダムシリーズ初の女性主人公作品。学園を舞台に、主人公スレッタ・マーキュリーが決闘でガンダムの所有者を巡る争いに巻き込まれていく物語。「学園もの」という新しい切り口とスレッタとミオリネの関係性が話題を呼び、若い世代や新規ファンを中心に爆発的な人気を獲得した。
主な登場キャラクター:スレッタ・マーキュリー、ミオリネ・レンブラン、グエル・ジェターク、シャディク・ゼネリ
作品が支持される背景
宇宙世紀という既存の世界観にとらわれず、時代ごとの社会問題や新しいテーマを取り入れることで常に新鮮な物語を提供できる点が、アナザーガンダムシリーズが支持される大きな理由のひとつ。遺伝子差別・宗教・環境問題・少年兵・ジェンダーなど、各作品が社会的なテーマを積極的に取り上げてきた。
また宇宙世紀を知らない新規のファンがガンダムに入りやすい窓口として機能しており、ガンダムWやSEED・水星の魔女など女性ファンや若い世代を中心に爆発的な人気を獲得した作品もある。これらの作品がガンダムシリーズの裾野を大きく広げたと言えるでしょう。
主要キャラクター
・ドモン・カッシュ
Gガンダムの主人公。流派東方不敗を体得した熱血漢のガンダムファイターで、父を救うためにネオジャパン代表としてガンダムファイトに出場する
・ヒイロ・ユイ
ガンダムWの主人公。クールで無口な完璧主義のパイロット
・キラ・ヤマト
ガンダムSEEDの主人公。コーディネイターでありながら連邦軍でガンダムを操縦する
・刹那・F・セイエイ
ガンダム00の主人公。武力による戦争根絶を掲げるソレスタルビーイングのガンダムマイスター
・三日月・オーガス
鉄血のオルフェンズの主人公。火星の少年兵組織「鉄華団」のエースパイロット
・スレッタ・マーキュリー
水星の魔女の主人公。ガンダムシリーズ初の女性主人公
よくある質問
Q. アナザーガンダムは宇宙世紀を知らなくても楽しめるの?
A.はい、楽しめます。アナザーガンダムは宇宙世紀とは完全に独立した世界観を持つため、宇宙世紀を知らなくても各作品単独で楽しめます。むしろガンダム初心者の方にとって入りやすい作品が多いです。
Q.宇宙世紀とアナザーガンダムではどちらが初心者向け?
A.どちらから見ても問題ありません。宇宙世紀は複数の作品が同じ歴史でつながっているため、シリーズを長く楽しみたい人に向いています。一方、アナザーガンダムは作品ごとに物語がほぼ独立しているため、気になった作品から気軽に見始められるのが特徴です。初めてガンダムを見る人には、アナザーガンダムの方が入りやすい場合もあります。
Q.アナザーガンダムはどの作品から見ればいいの?
A.特に決まりはなく、興味を持った作品から見るのがおすすめです。ガンダムWやSEEDは人間関係のドラマが豊かで入りやすく、鉄血のオルフェンズや水星の魔女は近年の作品として映像クオリティが高くおすすめです。
Q.アナザーガンダムと宇宙世紀シリーズはつながっているの?
A.基本的にはつながっていません。それぞれ完全に独立した世界観・設定・キャラクターを持つため、宇宙世紀の登場人物がアナザーガンダムに登場することはありません。ただし∀ガンダムはすべてのガンダムシリーズの集大成として描かれた作品として、宇宙世紀との関連を示唆する設定を持っています。
Q.∀ガンダムやGのレコンギスタもアナザーガンダムなの?
A.この2作品は少し特殊な位置づけです。『∀ガンダム』は過去のガンダム作品とのつながりを示唆する設定を持ち、『Gのレコンギスタ』は宇宙世紀より後の時代を舞台としています。そのため、単純に「宇宙世紀とは無関係な作品」と分類することが難しく、ガンダムシリーズの中でも特殊な作品となっています。
Q. なぜ「アナザーガンダム」と呼ばれるの?
A.初代『機動戦士ガンダム』から続く宇宙世紀とは異なる、独立した世界観を持つガンダム作品を区別するために広く使われてきた呼び方です。近年では公式展開で「オルタナティブシリーズ」という呼称も使われています。
Q.水星の魔女はなぜ話題になったの?
A.ガンダムシリーズ初の女性主人公という点に加え、学園を舞台にした新しい切り口と、2人のヒロインの関係性が話題を呼びました。従来のガンダムファン以外にも広くアピールし、若い世代や新規ファンを中心に爆発的な人気を獲得しました。
関連用語
・ニュータイプ
宇宙生活への適応によって高い感応力を持つようになったとされる人々
・ファンネル
ニュータイプ専用の遠隔操作兵器
・モビルスーツ
ガンダムシリーズに登場する人型の巨大兵器の総称
・ガンダム(RX-78-2)
初代ガンダムに登場する地球連邦軍の試作型モビルスーツ
・ザク
ジオン公国軍の量産型モビルスーツ
・黒歴史
ガンダム世界では文明崩壊を招いた封印された忌まわしい歴史を指すが、現代では思い出したくない恥ずかしい過去を意味する一般語として使われている。
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